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My Song
- 2005/10/01(Sat) -
駅前を歩いてる。寂れた駅前。ホームレスが道端に転がって物ほしそうにこっちをにらむ。
俺はそいつら横目にわざと煙草に火を付け、ふっと息を吐いた。
道端には路駐車天国。ルノーにスマート、ヴィッツにマーチ、汚れきった大衆車の群々。欧州車の次に日本車が多く停められた道を歩きながらわき目にレストランで酒を飲んでる奴等が目に入る。

「路駐は文化だ!」昔誰かが言った。確かにこの国ではそれが当たり前だ。家は数十年、百何十年も補修に補修を重ねたアパートメントが多く、一軒家なんて一部の金持ちしかもてないこの街で車を停められるところは道端しかない。家があるだけでもめっけもんだ。
他の国の奴等は「この街には歴史がある」と馬鹿の一つ覚えで、特にJAPは決まってそれを言う。この街には歴史以外何もありゃしない。確かに歴史を軽んじるつもりはない。歴史があってこそ、今の俺の生活はあり、この街が存在し、この国は存在し得るのだから。だが、歴史はただの世界の日記でただそれだけでしかない。
俺らにあるものは決められた人生。そのレールに沿って決まった人生を歩んでいくつまらない奴等だけがこの街にははびこってる。
貴族は貴族。労働者階級は労働者として毎日のノルマをこなすだけ。そして、決まったレストランにいき、決まった席でマスターに毎日決まった文句から始まる会話をする、ただそれだけ。
この街にまともな人間はいやしない。それともいかれてるのは俺だけか?
俺は家もあるし、職もある。だがその生活はCDと一緒でファーストトラックから始まりラストトラックで終わる。それのリピートだ。おんなじメロディーを奏で騒音を撒き散らす。
環境が変わればCDも変わる、ハードロックもあれば、バラードもある。だけどそれもずっとリピートの繰り返し。

今の俺は、ラヴソングか。周りに甘い言葉をばら撒き、あいてを酔わせようとする。
つまらないラヴソング。ラヴソングは一人に送るから意味がある、大勢のためではただの娯楽でしかない。それに酔う人間が哀れに見える。
俺はそんな哀れな人間達を相手にして生活を成り立たせてる。皮肉な話だ。俺が奴等を哀れな人間に仕立て上げてるのに、俺はその哀れな人間の助けがなければ生きてはいけないのだから…
俺の中で奏でられる歌は、矛盾に満ちたこの時から俺を包み空しさを隠す。夜になると顔を出して悪魔が俺に囁き惑わす。俺はそいつを黙らせるために、煙草を吸い、家では本を読む。考えることに没頭し悪魔のささやきに耳を貸さないようにする。
そうして今の俺の出来上がりだ。
決してレンジでチンして「はいできあがり。」ではない。
こねくり回して何度も焼いて、蒸して、揚げて、オーヴンで「ボン!」はい、できあがり。
そして、まだ調味料やスパイスのオンパレード。俺はどんな料理になるんだ?
んで、最後にどんな味を、音楽を他の奴等に奏でるんだ?
俺は自分じゃそれは見えないのだろう。周りの奴等しか俺は味見できないし、俺の本当の音を聞くことは出来ないのだから。
さぁ、ラストトラックだ。後はシャワーに本だけだ。
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